ヘアデザイナー RITZ 金井豊のインタビュー

RITZ 金井豊

サロンのプロデュースはもとより、すべてオリジナルでつくって世の中に問う。そんなクリエイティブな姿勢と情熱が、デザイン・座り心地など、すべてにこだわり抜いたスタイリングチェア『LUKE』を形にした。インタビューでは『LUKE』を生み出した熱い想いについて語ってくれた。

イスは最後、がいやだった

ふつうサロンの内装って、コンセプトがあって、セット面とシャンプー台の数を決めて、空間をデザインするでしょ。で、イスは最後に既製品のカタログから選ぶ。そういうのがイヤだったんです。お客さまが座るイスなのに、これでいいのだろうか。もっと大切なものなんじゃないか。そんな思いがあったんです。
『RITZ DAIKANYAMA』の内装を変えることが決まっていたので、オリジナルのイスをベースにすべてを組み立てたいと思ったんです。それが、『LUKE』をつくるきっかけですね。

世の中にないものを、創りたい

今回、イスをデザインしてみてわかったことは、実は僕が既存のイスには満足していなかったということ。
『RITZ』には、もともとバルセロナチェアやル・コルビュジェなどを置いていましたし、僕自身、潜在的にイスへのこだわりを持っていたんですね。それが、『LUKE』を手がけることになって、一気に顕在化したんです。アンテナが立って、そこからいろんなものが引っかかってきた。

試作を繰り返し、イメージを形に

最初のデザインスケッチの段階で、ほぼイメージは出来上がっていました。
そのスケッチをもとに、何度も試作と打ち合わせを繰り返しました。イメージを形にするにあたって、最も重視したのは座り心地の良さです。お客さまが一番長く過ごすのは、セット面のイスの上ですからね。背もたれや肘掛の高さ、角度、クッションの硬さなど、細部にまで気を使いました。
同時に、スタイリストにとっても、施術が気持ちよく、効率的に行えるイスであることもめざしました。
人間工学に基づいた形状と、角度設定を行い、すべてのバランスに徹底的にこだわりましたね。
もちろん見た目のデザインにもこだわってつくりました。当初オールレザーで進めていましたが、素材にこだわり抜いた結果、完成間際、肘掛けに木を入れ込むことに決まりました。
結果、自分でも満足できるような、スタイリングチェアが出来上がったと思います。

「座り心地いいですね」と、お客さまから言ってくださる

『RITZ DAIKANYAMA』のセット面はすべて『LUKE』を設置しているんですが、お客さまがどう感じるかを知りたくて、僕はあえて自分から何も聞かなかったんです。すると、お客さまのほうから「これ座り心地いいですね」という声が上がってきた。サロンの雰囲気も「居心地がいい」、と。
『LUKE』は、しっかりとお客さまの目線でつくることができたと思っています。

全国のサロンで使えるように

『LUKE』は、ヘアスタイリストがヘアスタイリストの為にデザインした、今までにないスタイリングチェアです。座り心地の良さはもちろん、施術のしやすさなど、ヘアスタイリストだからこそのこだわりを持ってつくりました。
デザインに関しても、どんな内装のサロンにも合わせられるようにしています。ぜひ、全国のみなさんにも『LUKE』を使っていただきたいですね。

ヘアデザイナー 金井豊のプロフィール

1963年生まれ
1992年 下北沢に「RITZ」オープン
1996年 米国グリーンカード取得後、NYにてフリーのヘアデザイナーとして活動
2009年 代官山店リニューアルオープン・「RITZの似合わせの法則」を発表
WEB: http://www.ritz-salons.com/